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ルノーグループ:スキル開発における抜本的な改革を実行

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21世紀に入り、経済や環境が大きく変化する中で、組織や従業員も新たなスキルを素早く身に付けることが強く求められています。スキルアップスキルアップの重要性はこれまでも指摘されてきましたが、今日ではより迅速に、または大規模なスケールで進めることが求められています。企業は競い合うようにスキルの習得をおし進めていますが、これを実現するにはデジタルツールの導入が不可欠となります。ルノーグループ人材育成&能力開発部VPのパトリック・ベナマー氏 は、ラーニング テクノロジー カンファレンスにて、スキルトランスフォーメーションの実現に向けたビジョンを発表しました。ベナマー氏は、人材育成担当者が考慮すべき点として、3つの指標、テクノロジーの活用による3つのメリット、3つの変化を挙げました。

背景:モビリティ分野における変革

背景:モビリティ分野における変革

モビリティ分野は日々変化しており、それに伴って関連事業やモビリティサービスにも影響がでています。パトリック・ベナマー氏は、こうした変化が及ぼす影響についてすべての職種に対して分析しました。ラーニング テクノロジー カンファレンスでは、コーナーストーンでVP兼カントリーマネージャーを務めるコリンヌ・ビダリーエからの質問に対し、次のように回答しています。

「ルノーグループは以前は自動車メーカーでしたが今ではモビリティサービスを提供するハイテク企業へと変貌を遂げました。これにより、業務の内容が根本的に変化しました」と説明するベナマー氏。これまでは、できるだけ多くの自動車を生産・販売するというビジネスモデルをベースに事業を行っていましたが、現在は「モビリティの循環型経済」の確立に力を入れており、業界の主要課題は「リサイクルの推進、省資源化、省エネ」へとシフトしています。さらに、EUが2035年までにガソリン車やディーゼル車の新車販売の禁止 を決めたことにより、EV化を推し進める動きがさらに加速しました。

変化がスキル開発方針に及ぼした影響

こうした課題に対処するため、ルノーグループでは業務内容から組織の在り方までを根本的に見直す戦略計画「RENAULUTION(ルノーリューション)」 を策定しました。未来を見据えたモビリティサービスの創出を目標とするこの戦略では、最初のステップとして、既に開発が行われている新たな電気自動車やハイブリッド車の普及を進め、次にソフトウェア・リパブリックに加盟するIT企業とタッグを組み、「モビリティの包括的サービスの提供」に取り組む予定です。

パトリック・ベナマー氏は、従業員が積極的に自らの研修や学習に取り組むことについて、「こうした変化に適応し、新たなスキルを身に付けることで、エンプロイアビリティ(雇用され得る能力)を高め、将来のキャリアを描けるよう」、人材育成&能力開発部がサポートすることが必要であると考えました。

しかし、こうした新たなニーズに対応する研修コンテンツを開発するのは容易なことではありません。例えば、循環型経済の分野では、「一般的な内容を扱う研修コースは数多くあっても、業界内のキャリアやキャリア形成に的を絞ったものはほとんど存在しないのが実情」。そのため、ルノーグループの従業員や自動車業界およびモビリティの未来を担う業界の関係者を対象に、専門的な知識が学べる研修が必要とされていました。そこで登場したのが、パトリック・ベナマー氏率いるReKnow University(ルノー大学) です。

ルノーをはじめとする自動車業界では、こうした新たな学習プログラムの構築が不可欠でした。パトリック・ベナマー氏は次のように説明します。「今やらなければ、私たちの業界も、現在のサイバーセキュリティ業界と同じ問題に直面することが明白でした。同業界では常に人材不足の状態にあり、15,000人の求人 に対し、条件を満たす人材が一人もいないという状況に陥っています」。そのため、アップスキルやリスキルは戦略上の重要課題なのです。

スキルトランスフォーメーション のモニタリングにおける3つの指標

各組織で、それぞれの目標達成度をどのようにチェックすればいいでしょうか?どういった指標に目を向けるべきでしょうか?パトリック・ベナマー氏は次の3つの指標が重要だと指摘します。

  • 「従業員を既存の業務からこれまでに存在しなかった新たな業務にシフトできる」能力。これはつまり、リスキリングのことです。パトリック・ベナマー氏はフランスのフランにある工場「Refactory(リファクトリー)」を例に挙げて説明します。「ここではかつて、ルノーのZOEと日産のMICRAを生産していましたが、今では循環型経済に100%特化した工場へと変換を遂げました」。このプロジェクトの一環として、中古車のリマニュファクチャリングを行う施設「Factory VO(ファクトリーVO)」を新たに設立しましたが、その際、「これまで自動車の生産に携わってきた従業員が修理・整備業務に対応できるよう」、最大450時間の研修プログラムを行いました。

  • 新たな課題について大勢の従業員が学ぶ研修を受けました。ルノーでは、「循環型経済、IT、EV化、ソフトウェア、AI、データ関連技術などをテーマとした学習プログラムを従業員に提供し、当社のLMS[コーナーストーン] で進捗状況のモニタリングを行っています」。これにより、グループ全体におけるスキルの習得状況を毎年、正確に把握することができます。これには、意識向上からスキルアップ、さらには専門的な上級コースまで、あらゆるレベルの研修が対象となります。しかし、こうしたさまざまな研修受講の記録が蓄積される一方で、現場での実習や個人指導についてはデジタル化が進んでおらず、オンラインプラットフォーム上に記録を残すことができません。パトリック・ベナマー氏は、従業員教育に関するデータを「すべて網羅する」システムの整備を行うことで、より効果的なトレーニング手法を確立し、よりよい形で従業員に提供したいと考えています。

  • 社内の研修コンテンツを社外の研修用デバイスで共有。こうすることで、ルノーグループは業界全体でのスキルアップに貢献することができます。「当社では、CNAM(フランス国立工芸院)やCFAエンジニア2000工学学校などの教育機関と連携したトレーニングプログラムを設けています」。こうした形で学生をサポートすることで、卒業後ルノーに入社し、電気自動車の開発などのプロジェクトを率いるエンジニアとなり、ルノーグループにメリットをもたらすことが期待されます。

ラーニングテクノロジーがもたらす3つのメリット

高度なテクノロジーなしに 、こうしたトレーニングの課題に対処するのは極めて困難です。パトリック・ベナマー氏は、研修プログラムのデジタル化が企業の能力向上を3倍加速させたとコメントしています。

  • 研修コースのカスタマイゼーション。「かつては、この種のリスキリングを実行するには、大規模な研修コースを展開することが必要でした。また、そのコースも1種類のみで、皆が同じ内容の研修を受けるしかありませんでした。しかし今では、従業員の経歴、それぞれに応じた研修を提供することが可能となりました」。従業員のスキルや能力はそれぞれに異なります:「生産ラインで働く従業員の中には、電気や機械技術などの資格を有している者もいますが、こうした従業員が車両ボディワーク部門に異動となった際、初心者と同じ計450時間の研修コースを受講するのではなく、従業員のスキルを査定し (https://www.cornerstoneondemand.com/fr/resources/article/evaluer-les-competences-la-puissance-du-digital/)、それぞれの技術や知識に応じてカスタマイズされた研修を提供することができます。デジタル技術を駆使することで、多数の従業員に対して、適切にカスタマイズされた研修コースを提供することができるようになったのです」。

  • VRやARを用いた没入型研修。「当社では現在、塗装技術を習得するのにVRを用いています。この方法だと、現場に専用ブースを設置しなくとも、塗装の訓練ができます」。これによりコスト削減などの経済的メリットが得られるだけでなく、技術向上にも役立っています。VRならセットアップも簡単で、清掃用具の準備などの物理的負担もありません。「当社の全施設で、塗装工の実技研修にVRを利用しており」、従業員も大いに満足しています。これまでは、「7時間の研修のうち4時間を受講、3時間を清掃に費やしていました」。また、テクノロジーの活用により、研修を「ワークフローに容易に組み込むことができるようになりました。特定の技術の習得が必要になれば研修ルームに移動し、15分間訓練を行った後、すぐに自分の持ち場に戻ることができます。研修のために、生産ラインを止める必要はありません」。

  • 現場のニーズに応じたコンテンツの構築。「最近では、コンテンツ の作成や更新も容易となり」、専用ツールを使って素早く、新たな情報を追加することが可能となりました。職場でも、「かなりの頻度で変更が行われますが、直ちにこれを反映した研修プログラムを実施することができます」。すみやかに研修を受講することで、最新のやり方で作業を行うことができ、スキルトランスフォーメーションを加速させることができます。


L&D責任者の役割における3つの変化

研修プログラムのデジタルトランスフォーメーション は、人材育成&能力開発部責任者の役割にも変化をもたらしました。コリンヌ・ビダイエ氏が指摘するように、「かつての人材育成部門は縦割り化されており、人事部との連携や関連部署との情報共有がきちんとできていないがきちんとできていない状態でした」。多くの人の脳裏に刻まれている孤立化した状態から、L&Dがどのように変貌したのか、パトリック・ベナマー氏が主な変化を3つ挙げています。

  • スキル革命。つい最近まで「人員が必要になると、人材会社に人員の調達を任せていました」。ところが、パトリック・ベナマー氏によると、近年、企業幹部の考え方に大きな変化が起こり、『組織の発展にはどういったスキルが必要か』を自ら分析し、こうしたスキルを維持・向上するために何をすべきか、具体的な対策を講じるようになりました。
  • データ改革。LMS デジタル トレーニング プラットフォームをはじめとするデジタルツールの導入により、研修にまつわるさまざまな課題を解消することができるようになりました。「大規模な研修コースを展開するだけでなく、進捗状況のモニタリングを行い、報告書を作成するなど、かつては不可能だったこと、または極めて困難だったことが今では容易に実行可能となりました。数年前は、受講データの統合に最大3か月を要しました」が、今では直ちに状況をチェックできるようになりました。データを迅速かつ正確に管理することで、L&D責任者は「経営幹部からの信頼を得る」ことができると同時に、データアナリストのサービスを通してデータ分析の知識を身に付けることもできます。
  • 経営幹部の意識向上。パトリック・ベナマー氏は、「これまでとは異なるビジョンを持った経営幹部が増えている」と言います。彼らは人材育成や能力開発の重要性を認識し、短期的なダメージが生じるのを避けつつ、長期的なスキルアップに向けた投資に積極的な姿勢を示します。こうした傾向は、浮き沈みの激しい自動車産業で特に顕著に見られます。研修プログラムへの投資 は、こうした変動を「最小限に抑え」、能力開発に向けた計画を進めるにおいて欠かせない原動力となります。

ルノーでは人材育成および能力開発を、「Renault Way(ルノーウェイ)」の5つの原則に盛り込んでいるほか、各部門からの継続的サポートを受けながら、HRがReKnow University(ルノー大学)の管理運営を行っています。これは、企業における人材育成と能力開発の新たな模範となるものであり、環境の変化に直接影響を受ける企業において、極めて重要な取り組みとなります。そしてその実現を可能にしたのが、デジタルツールの力です。

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